【第1回】2021年12月19日(日)13:00 - 17:30
【第2回】2022年1月23日(日)13:00 - 17:30
事例発表者
【第1回】下山晴彦・林直樹
【第2回】伊藤絵美・田中ひな子
※ 1回の事例検討会で2事例を扱います。
[前半2時間で第1の事例と検討 → 30分休憩 → 後半2時間で第2の事例と検討]という流れとなります。
詳しくは、本ページ下部のタイムテーブルをご覧ください。
討論メンバー
伊藤絵美・岡野憲一郎・下山晴彦・田中ひな子・津田容子・林直樹・吉村由未(アイウエオ順)
参加条件
対象:守秘義務を遵守できるメンタルケア専門職及び専門職養成大学院の院生で、下記の4つの条件に同意する方
① 秘密保持が義務付けられている専門職
・心理職(公認心理師または臨床心理士)
・医師、看護師、PSWなどのメンタルケアに関わる専門職
② 秘密保持を遵守できる上記の各種専門職養成の「大学院」に在籍する院生
③ 専門職としての責任をもって参加いただくために実名を参加画面に記載してZoomに参加できる方
④ 欠席者のためのオンデマンド配信はありませんので、その点に了承できる方
参加費
臨床心理iNEXT有料会員:2回セットで6,000円 ★本ページはこちらです。
iNEXT有料会員以外の方:2回セットで8,000円
申し込み締め切り
12月16日(木)正午 (同日時をもちまして本申し込みページが無効となります)
事例発表者・討論メンバー
伊藤絵美
私は慶應義塾大学の心理学専攻卒業で、学部時代は基礎心理学を学び、認知心理学のゼミ(指導教官:小谷津孝明先生)に所属していました。基礎心理学なので徹底的に科学的な心理学の方法論を叩きこまれ、心理学実験のレポートに追われる日々でした。心理学を職業にするには、当時できて間もない「臨床心理士」という資格があることを知り、大学院では同じ慶應ながら臨床系のゼミ(指導教官:山本和郎先生)に移りました。その際、小谷津先生に「学部で学んだ科学的な認知心理学を臨床に活かすには、エビデンスベーストの認知療法・認知行動療法を学ぶとよい」とアドバイスをもらい、これが私のキャリアを決定づけました。修士を終了し、博士課程に進む時期に精神科のクリニックに心理士として入職し、長く個人カウンセリングや家族相談やデイケアの運営に携わっていました。その後、民間企業に勤めた後、2004年に開業し(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス)、今に至ります。認知療法・認知行動療法を長く実践してきましたが、現在は、その発展型であるスキーマ療法の実践と普及に力を入れています。
岡野憲一郎
私は1987年精神分析家になることを志して渡米し、2004年にその資格を取得して帰国した。しかし伝統的な精神分析の考え方には違和感を覚えることも多く、コフート理論や新しい学際的な流れ(米国における関係精神分析、など)により親和性を感じている。また私は精神科医でもあるので、精神分析と精神医学と脳科学との融合を図ろうとする米国のGlenn Gabbard のような姿勢が精神分析や精神療法の将来のあるべき姿を示していると考える。ただし精神分析にこだわるつもりはない。クライエントにとっての利益が最大の優先事項であり、そのニーズに即した治療を提供する多元的、ないし統合的なアプローチについては大枠として賛成であり、よく言えば柔軟で、悪く言えば「何でもあり」な治療スタイルにより心地よさを感じつつ臨床を行っている。
下山晴彦
大学院を中退し、大学内の学生相談機関と保健センターで約13年、常勤の心理相談員として勤務した。その後、大学の臨床心理学教員となった。その間、入院病棟のある精神科クリニックや銀行の相談センターで非常勤心理職として仕事をした後、現在は開業の心理相談センターにて臨床実践をしている。大学院ではクライエント中心療法、学生相談の時代は近藤章久先生に精神分析的心理療法、平木典子先生に家族療法やグループ療法、山本和郎先生にコミュニティ心理学などを学んだ。その後、山上敏子先生に行動療法を学んだことをきっかけとして認知行動療法を軸としてさまざまな技法を用いた心理支援を実施している。臨床テーマは、個人と、その人が生きている生活環境をつないで支援する”つなぎモデル”の実践である。臨床歴は、現場で実践をはじめて37年になります。時間だけが疾く過ぎて行くこと感じる今日この頃です。
田中ひな子
立教大学大学院社会学研究科修了後、教育相談室と嗜癖問題臨床研究所附属CIAP原宿相談室を経て、1995年より原宿カウンセリングセンターに勤務しています。大学院では早坂泰次郎先生から現象学的心理学、佐藤悦子先生から家族療法を学びました。就職してからは信田さよ子先生からアディクション・アプローチ、白木孝二先生から解決志向アプローチのご指導を受けました。現在は「ニードに応える」、「効果的なことを見つける」、「効果的なことを続ける」をモットーに、解決志向アプローチ、ナラティヴ・セラピー、コラボレイティヴ・アプローチなど社会構成主義に基づく心理療法、心理教育やグループを重視するアディクション・アプローチ、EMDRやブレインスポッティングなど身体志向のアプローチを活用しています。
林直樹
医学部を卒業して40余年、ずっと精神科臨床に軸足をおいてやってきました。いろいろ勉強してきたつもりですが、診療に専心したいということで、系統的に特定学派の心理療法の訓練を受けることを怠ってきました。ささやかな例外は、5年間やっていたT‐グループでしょうか。これは日常の診療(多職種協働など)の土台の一つになっていると思います。また、安永浩先生とハインツ・コフート先生には(畏れ多いですが)心の中に居ていただいて(いるつもりで)います。雑多な患者を対象とする一般診療では、心理療法を特定の学派のものに限定していたらやっていけません。そこで私は、なんでも役に立ちそうな方法を使うという意味での統合的立場、そして多様な診療情報を総合して治療プランを作るという意味でのケースフォーミュレーションを診療の柱にしています。
津田容子
東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コースの修士課程在学中より、公共の就労支援機関(よこはま若者サポートステーション)に勤務し、11年目となる。就労における困難の背景には、不登校やいじめ、中退といった学校での躓き、虐待、非行、家族の問題、経済的困窮、ひきこもり(社会的孤立)など様々な問題が存在する。通院や診断の有無を問わず、障害・疾患を抱える人も少なくない。そうした現場にて、個別相談を軸に、プログラム実施、地域の社会資源との連携など、心理支援に限らず、キャリア、福祉の視点も含む、ケースワークに近い取り組みを行っている。上記と並行して、精神科クリニックでのカウンセリング(約4年)、現在は同大学院の博士課程にも在籍し、現場での支援、就労支援サービスの質の向上にむけ、実践と研究の両立を図っている。
吉村由未
学生時代は藤山直樹先生に師事し、フロイトを中心に精神分析全般について学んでいました。今回の事例検討会のテーマにもつながりますが、精神分析理論の持つ「見立てる力」は力強く、今も指針にしているところも大きいです。が、いざ自分が臨床実践を志すにあたって、精神分析は神業というか(藤山先生が、なのかもしれませんが)、正直「少なくとも今の私には到底同じことはできない」、と思い、他の心理療法を模索し始めました。その後諸事&縁あって、2005年から伊藤絵美先生のオフィスのスタッフとして認知行動療法を学び始め、現在はスキーマ療法の実践にも励んでいます。児相の心理司からキャリアを始め、今はフリーランスとして子ども家庭支援センター、学生相談、医療機関など、様々な世代を対象に心理臨床に携わっています。
注意事項
- 本申し込みページは、臨床心理iNEXT「有料会員」の心理職対象です。
- 「有料会員以外・一般」の方は、【https://select-type.com/ev/?ev=fiI5LJi3KwY】よりお申し込みください。
- お申し込み確認後、開催日3日前(12月16日・木)までにZOOM URL等のご案内をお送りします。
- キャンセルは受け付けておりません。日程をご確保のうえお申し込みくださいますようお願いいたします。
- 本事例検討会に関するお問い合わせは、 < gclclipsy@gmail.com > にお送りください。
- 土日祝日は、< gclclipsy@gmail.com > からのご返答はいたしかねますので、ご了承ください。