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文科省調査、発達障害8.8%をどう理解すればよいのか

東京大学・インクルーシブ教育定例研究会(オンライン、参加費無料)
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2022年12月、文部科学省は、通常の学級に在籍する小中学生の8.8%に学習や行動に困難のある発達障害の可能性があるという調査結果を発表しました。調査は2002年から10年ごとに行われており、2012年調査と比較して2.3ポイント増えたとされています。


(リンク 日本経済新聞社の報道 文部科学省の発表)

この発表を我々はどのように受け止めればよいのでしょうか。今回は、発達障害ブームに早くから警鐘を鳴らしてこられた、児童精神神経科医の石川憲彦先生にお話をうかがいます。石川先生は、御著書の中で次のように述べていらっしゃいます。

これまでの障害者率は、せいぜい2パーセントぐらいです。・・・「軽度発達障害」という言葉ができてから、一気に5、6パーセント増え、全体で8パーセント前後になった。発達診断の「先進」国アメリカでは、障害者率はすでに3割に達しています。次々と障害を見つけだしているのです。実際、私のクリニックには、小学生の子どもを連れてくる親が増えていますが、その大半は、いままでなら「ちょっと周囲についていけないところはあるかもしれないけど、まったく問題ないよ」といわれていたような子どもたちです。ほかの親たちに、「発達障害だから、精神科で診断を受けて特別支援学級へ」とすすめられてやってくるんですね。相手はあくまで善意のつもりですから、いわれた側は断れない。・・・
でも、これは私たち自身の首をしめるんです。自分もいつ排除されるかわからないと思うから、おたがいに疑心暗鬼になるし、必要以上にがんばることにもなる。最近の「他人に迷惑をかけない育児」も、根本にはこんな社会が横たわっているといっていいでしょう。そうしてみんなが、どんどんきゅうくつになっていくのが、特別支援教育に象徴されるいまの社会です。(石川憲彦『みまもることば』、2013年


8.8%という数字が一人歩きしてしまえば、少し違っているだけで普通学級の友達から引き離され特別支援学級に措置される子どもがますます増えかねません。教師に、保護者に、そして市民に必要とされる知恵とは何なのか、石川憲彦先生におうかがいしたいと思います。多くの皆様のご参加をお待ちしています。
なお、お申し込みいただいた方には、後日録画を期間限定で共有します。





 
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講演者紹介

石川憲彦

・児童精神神経科医
・1946年生まれ。東京大学医学部卒。1987年まで東大病院を中心とした小児科臨床、とりわけ障害児医療に携わり、共生・共学の運動に関与。患児らが成人に達し、東大病院精神神経科に移る。以後、マルタ大学児童精神科客員研究員、静岡大学教授(保健管理センター所長)などを歴任。2004年、東京都目黒区に「林試の森クリニック」を開業。2017年院長を交代してフリーに。
・御著書に『発達障害とはなんだろう?-真の自尊ルネッサンスへ』(ジャパンマシニスト社、2020)、『発達障害という希望』(高岡健との共著、雲母書房、2012年)など多数。

タイムテーブル

時間 内容
09:00 ご講演
10:20 質疑
11:00 終了予定(若干延長の可能性あり)

注意事項

個人的な録音・録画はご遠慮ください。
当日、文字通訳による情報保障を行います。
その他に配慮を必要とされる方は、できるだけ1月20日までにご相談ください。申し込みフォームにご記入になられますと、対応が遅れる可能性があるため、以下にメールをいただけますよう、よろしくおねがいします。
cbfe<アットマーク>p.u-tokyo.ac.jp
<アットマーク>を@に変更してください。
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