最近の宵空にはまだ冬の明るい星たちが西の空に残っています。そしてその中で一際目立つのが金星です。これから初夏ごろまで、宵の明星として圧倒的な明るさで見え続けます。本日4月24日にはその近くに月齢4の細い三日月も見えています。これらの天体を望遠鏡でご覧いただきます。
月について最近様々なことが話題になっていて、今回はその「月」をキーワードに、神秘的な現象から宇宙開発までお話をしたいと思います。
まず神秘的な現象は日食です。日食は太陽の手前側にちょうど月が位置することで、太陽が月に隠されて起きます。2023年4月20日に、オーストラリアやインドネシアで金環皆既日食という珍しい日食が起きます。太陽の中に月がすっぽり入り込んで太陽がリング上になると金環日食、太陽が完全に月に隠されると皆既日食です。今回の日食は地域によって、金環日食として見られるところ、皆既日食として見られるところがあるという稀な日食です。現地の中継映像からこの日食を体験していただき、日食のしくみや魅力をお伝えします。
また宇宙開発について、すでに人類は月に降り立っています。およそ50年前のアポロ計画です。いま再び人類は月を目指していて、月の女神の名前をとってアルテミス計画といいます。3段階のステップを踏み宇宙飛行士が月面に降り立ち、その後の資源開発や基地建設の基礎を築くことを目的としています。2022年の秋から冬にかけて行われた第1弾となるアルテミス1では新型のオリオン宇宙船が無人で打ち上げられ、月を回って無事地球に帰還しました。今後2024年にアルテミス2、2025年に本番のアルテミス3が予定されています。さらに日本の民間企業が、民間企業として世界で初めて探査機を月に着陸させるHAKUTO-Rというミッションを進行中です。今後月は私たちにとって今よりもはるかに身近な存在になっていくでしょう。そのような未来についてもお伝えしようと思います。
講師紹介
持田大作
名古屋市科学館学芸課天文係長
その他
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