アートキャンプのテーマは「十字路」
2025年は福島第一原発事故から14年が経ち、2023年の原発処理水の海洋放出や、2024年の能登半島地震などを通じて、自然災害が多発する日本の原子力エネルギーのあり方が再び注目されています。そして広島・長崎への原爆投下から80年という節目を迎え、私たちは改めて原子力が持つ可能性と危険性を深く考えるべき十字路に立っています。本企画では、芸術の視点から戦後日本が核と原子力にどのように向き合ってきたかを振り返ります。その上で、原子力の平和利用に対する安全性やリスクを問い直し、持続可能で安心して暮らせる未来を築くためにはどのようなエネルギー政策が必要なのかを幅広く議論します。 離島で自然環境に没入するキャンプをとおして、より身体性のともなった芸術体験を目指します。

会 場 
ART BASE 百島/ グラウンド(広島県尾道市百島町1440、他施設 3ヶ所)
入場料
1,500円(高校生以下無料)常設展、企画展への入場料で、併せて「ART CAMP MOMOSHIMA 2025」にご参加いただけます。
宿 泊(先着順)
レンタルテント(数量限定)1名5,000円(寝袋、ランタン付き / 小学生以下半額)
(2〜4名用テント)20張/ (4〜8名用テント)5張
・持ち込みテント 1張3,500円(場所に限りがあります。先着順)
食 事 飲食出店あり
主 催 NPO法人ART BASE百島
助 成 公益財団法人花王芸術・科学財団、小笠原敏晶記念財団


日帰りの方:展示・トークをご覧いただけます。
キャンプ宿泊者:夜のライブに最後までご参加いただけます。
船の最終便は
尾道行き18:29、常石行き20:05です。
以降は翌朝まで島から出ることができませんのでご注意ください。
企画展示「アトミック・クロスロード」
展示は 7月20日(日)まで土、日のみ 10:00 - 17:00 
本展ではウランガラスを素材とする米谷健+ジュリアの《大蜘蛛伝説》、アメリカの水爆実験にさらされてビキニ環礁に沈んだ戦艦「長門」を作品化した柳幸典による《Nagato》シリーズの新作を展示。河合政之と切腹ピストルズのパフォーマンス上映と展示も行います。

590090米谷健+ジュリア《大蜘蛛伝説》(2018)

590091柳幸典《Nagato 70・I》(2020)

 
14:00 - 17:00
トークイベント

百代の過客vol.5  アトミック・クロスロード
原子力をめぐり、戦争や表現に関わる識者・芸術家を招いたトークを開催します。

登壇者:
山本昭宏
(歴史学研究者、神戸市外国語大学准教授)
米谷健+ジュリア(現代美術家/無農薬農家)
渡辺真也(映画監督/インディペンデント・キュレーター)

 
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山本昭宏
神戸市外国語大学准教授。1984年、奈良県生まれ。 博士(文学)。主著に『大江健三郎とその時代』(人文書院、2019年)、『核と日本人』(中公新書、2015年)、『戦後民主主義』(中公新書、2021年)、『変質する平和主義』(朝日新聞出版、2024年)
 
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米谷健+ジュリア
健は元金融ブローカー、ジュリアは元大学の歴史学者という異色のアートユニット。京都府在住、有機農業も営みつつ制作活動を展開。主に環境問題をテーマにした大規模インスタレーションで知られる。2009年ヴェネチアビエンナーレ(豪州代表)、2013年シンガポールビエンナーレ、2015年オーストラリア国立美術館にて個展、2019年MAMコレクション009森美術館、2020年角川武蔵野ミュージアムで個展、Gangwon Triennale2024韓国など。
 
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渡辺真也
1980年静岡県生まれ。ニューヨーク大学大学院修士課程修了後、アートキュレーターとして国民国家に焦点を当てた国際美術展をアメリカ、スイス、ドイツ、日本などで開催。ベルリン工科経済大学で4年間教鞭を取る傍ら、ベルリン芸術大学博士論文「ヨーゼフ・ボイスとナムジュン・パイクのユーラシア」を完成させ、日本に帰国した。テンプル大学講師。美術史博士。
18:00 - 21:00
LIVE / Media Art Performance

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切腹ピストルズ
切腹ピストルズ 又の名を江戸一番隊  全国に隊員三十人弱、和楽器の神出鬼没路上演奏を得意とし、町・村おこし、祭、ライブハウス・ナイトクラブ、芸術祭、デモ、神社仏閣、小学校から介護施設、山中に海上・・・老若男女が同じ場所で熱狂する状況を作る。近年ではニューヨーク、ロンドン、パリなど海外にも出没。平行して民俗研究、農工商(雪駄・がま口・野良着・大工・意匠)、尺八指導など各々が展開。自称「ニホンオオカミの残党」。大紋は丸一。出囃子は「一丁入り」。通称「やかまし囃子」。

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河合政之
1972年大阪生まれ、東京在住。情報化社会やメディアの本質についての考察・批判から哲学や 政治に対するラディカルなビジョンを提示する独自のスタイルで映像作品を制作。映画、現代 美術、パフォーマンス、メディアアートなどのジャンルにとらわれず、探求的な手法と活動を 展開。その作品は30カ国以上で展示されている。
★企画展示では、切腹ピストルズとのパフォーマンス映像の上映、ヴィデオ・フィードバックの手法を用いた作品を展示予定。

 
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河合政之《Video Feedback Configuration No.18 Generator Cube》 (2023)
 
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O.A 花コージルウ&コロ
百島在住4人組による ライブパフォーマンス
 
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DJ Keep Afloat
音楽と芸術のイベント「borderless」を主催するテクノDJ
 
サウンドシステム:最高音響

ACCESS/地図

〒7220061 広島県尾道市百島町1440

NPO法人ART BASE百島

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