体調の悪いペットを抱えて動物病院へ行くことは、飼い主様にとってもペットにとっても大変な事です。
ご家庭の事情によっては病院への交通手段がなかったり、小さなお子様がいて家を空けらないなどの理由からペットを病院へ連れて行くのが遅くなってしまうようなこともあるでしょう。
獣医師がご自宅へ診療に伺うことで飼い主様とペットのストレスを少しでも減らせたらとの思いから、往診専門動物病院として『虹の橋どうぶつ病院』を開業いたしました。
往診により獣医療を受けるハードルが下がれば、歳をとって歩けなくなってしまった大型犬や、家から出ることでストレスを感じてしまう猫ちゃんたちも安心して健康診断や治療を受けられるようになります。また、普段の飼育環境の中で診察を行うことで、動物病院ではなかなか見せてくれないその子本来の状態をより詳しく観察する事が可能となります。
当然ながら往診で出来る事には限りがありますが、わんちゃん猫ちゃんの体をすみずみまで丁寧に観察し、飼い主様からじっくりお話を伺うことでたくさんの事が分かってきますし、一次診療で必要な検査機器はほとんど取り揃えております。もし高度な検査や手術が必要な際には、かかりつけ医や近隣の動物病院へ責任をもってご紹介させていただきます。
このような往診の特性やメリットを生かしながら、ペットと飼い主様のニーズに可能な限りお応えできるよう寄り添った診療を目指しております。また、ワクチンや健康診断、しつけ等のご相談もご自宅でゆっくりお伺いいたします。大切な小さな家族にとって必要なことは何か、どんな治療がベストか一緒に考えていきましょう。
些細な事でもお気軽にご相談ください。
虹の橋どうぶつ病院を開院して、お陰様で無事に4年目を迎えました。
近年では動物医療の発展に伴いペットも高齢化しています。高度医療が受けられるようになった反面、長期的に自宅で看護しなければならない子も増えています。
日々変わっていく体調に合わせていくため、自宅看護は試行錯誤の繰り返しになります。その子にとってどんなケアが最良か?できるだけ負担の少ない方法をおうちの方と一緒に考えていければと思っています。
また猫ちゃんの場合は、病院が苦手で久しく病院に行けず健診のために往診を依頼した、という子も多いです。これは勤務医として病院にいたときには全く知り得なかったことです(そもそも診察室でお会いすることすらできなかった)。病院に行かなくてもすむよう、予防医療の観点からアドバイスし健康維持に貢献できればと考えています。
往診を依頼される方のさまざまな事情、自宅看護の現状、それに伴う苦労や悩みなどを目の当たりにし、私自身にとっても学びの多い期間となりました。
ペットにとって一番の幸せは大好きな飼い主さんの側にいて寄り添うこと。大好きな飼い主さんと平和な日常を過ごすこと。動物病院の枠を超えて幸せなペットライフのお手伝いができるよう、今後も邁進していきます。
【病院名の由来について】
ペットたちは亡くなった後、再び飼い主さんに会うため天国へ続く虹の橋の元で、いつか私たちが来るその時を待っていてくれるそうです。
私自身も大切な我が子たちを亡くしました。家族と共に自宅で看取ることができましたが、勤務医だった私は消えゆく命の前で何もできず只々無力だったのです。自宅でも病院のように治療ができたら違う結果になったのではと悔しい思いをしました。
いつかきっとまた会えるよう願いを込めて。それまで胸を張って精一杯生きたと言えるように、獣医師として私にできる事を頑張ろうと誓いを込めて。『虹の橋どうぶつ病院』としました。