アンケートは、作成プロセスにおいては質問する項目の選定から構成、そして過不足の調整など多くの留意すべき項目があります。
同時に、アンケートは実施プロセスにおいてもたくさんの留意点があります。
これらに意識を払うことによって、アンケートで求めたかった結果に近付くことが出来るのでしょう。
このブログエントリーでは実施プロセスにおけるアンケートの留意点として「回答者への配慮」を取り上げます。
例えば顧客満足度調査のアンケートを実施するとします。
当然、回答者はお客様になります。
せっかくアンケートを通してお客様とコミュニケーションを図るのですから、質問に自社サービスの紹介を絡めて宣伝したくなることも考えられます。
しかしこのような本来のアンケートの目的からそれた誘惑に囚われてはいけません。
作成したアンケートが質問なのか宣伝なのか判然としない内容となってしまっては、得られたはずの回答も得られなくなるでしょう。
結果、正しい統計は得られません。
例えばとても難解な事柄への質問をするとします。
いたずらに長文な質問であったり、逆に難解な事柄への説明が不足していたら?
アンケート回答者の立場になって考えてみましょう。回答者のみなさんは善意の協力者です。
長文や難解な質問は回答するには大きな負担です。
協力してくれる立場の人々が、果たして大きな負担という犠牲を払ってアンケートに誠実に回答してくれるでしょうか?
それは過剰な期待というものです。
極力、回答者の負担を軽減するような理解しやすい質問にするべきです。
意図する結果を導き出すために、作為的な質問を作ったとします。
例えば意図する選択肢を選択して貰えるように、用意する選択肢を最初から操作したり、、
このようなアンケートで実態・実情を明らかにすることが出来ないのはもちろんです。しかしこういったアンケート作成をする人は実態調査など求めていないでしょう。
忘れてはならないのは、このような作為的なアンケートを作っていたら、その実施者は信頼を徐々に失っていくということです。
信頼を失えばもうアンケートへの協力を今後望めません。
総じて言えるのは、アンケートへの回答者は善意の協力者であるということを意識しなければなりません。
そうすれば自ずと回答者への感謝と配慮も払えるはずです。