中間的選択肢の功罪


アンケートを作る時には、あなた自身がアンケートに答えるときどうだろうと想像してみることが大切です。
このブログのエントリーでは、中間的な意味を持つ選択肢がある場合、無い場合について考えてみましょう。

印象を尋ねる選択肢があったとします。

Q.□□への印象はどうですか?

A.好ましい / ふつう / ひどい

Q.○○の成績についてどう思いますか?

A.良い / ふつう / 悪い

そして選択肢が二択のパターン

Q.□□への印象はどうですか?

A.好ましい / ひどい

Q.○○の成績についてどう思いますか?

A.良い / 悪い

いかがですか?

質問内容が伏字でわかりませんが、印象として選びやすい選択肢はどれでしょう?
中間的な選択肢が無かった場合、良い方と悪い方、どちらを選ぶかといったらよほどマイナスな心証を持っていない限り「良い評価の選択肢」を選ぶのではないでしょうか?

回答者は特に質問された事項に強い心証、感想を持っていなければ中間的な選択肢を探します。
中間的な選択肢が無いと、好評価な意味合いの選択肢の方を選びがちです。
特にイメージも持っていないのに、悪い感想を述べるのは心理的なハードルが高いのです。

こういったアンケート回答の性質を知らずに中間的選択肢を削った(忘れてしまった)てアンケートをし、回答者が好評価の選択肢を”なんとなく”選んだ結果を「改善がされた」「良い結果が出た」などと分析・評価してしまっては問題です。
アンケートを実施した意味が無くなってしまいます。
※ そもそも定期的なアンケートで定点観測する際に、選択肢を変えてしまうのはそもそももっての外です。

中間的な選択肢があれば、好悪とも心証をよほど強く持っていない回答者以外は多くが「中間的な回答選択肢」を選んでしまいます。
一方で中間的な選択肢が無ければ、実は本音とは違うのに好評価の回答をしてしまう回答者も多くいます。

実施するアンケートの意味合いをよくよく考え、選択肢を構成することがとても大事です。

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