アンケート作成時には、回答者の心理的負担に注意を払う必要があります。
この心理的負担により、アンケート結果が大きく変わってしまう、回答者の本音を引き出せなくなる可能性があるのです。
どういうことでしょう?
例えば、ある問題に対し最初に選択肢を用意した回答選択質問をしたとします。
そして次に、ある選択肢を回答した人に対してその回答内容をブレークダウンして理由を自己分析・回答して貰う質問を用意したとします。
※ 「Aと選んだ人、なぜですか?」などなど。
すると回答者は、Aを避けて回答することがあるのです。
「すごく好きだ」「好きだ」「ふつう」「嫌い」「大嫌い」という選択肢を用意していたとします。
「すごく好きだ」という回答をした人にその理由を尋ねる質問を用意したとします。
すると回答者は「すごく好きだ」ではなく「好きだ」を選ぶ傾向があるというのです。
これは次の質問をコントロールすることによって顕著に表れるため解ったそうです。
回答者はよほどアンケートテーマに前向き、積極的に取り組もうという心理状態でない限り少々の負担でも大きな重荷と感じます。
当人は無意識のうちに当たり障りの無い回答をして、回答の負担を回避するということは往々にしてあるのです。
「理由は何?」という質問は、用意された選択肢を選ぶ質問よりも負担が大きくなります。
なぜなら回答者は、理由を分析する材料集めを自分自身でしなければならないからです。
回答する人たちの負担を十分に考慮し、アンケートの質問項目を構成して作りましょう。
なるべく区分の解りやすい選択肢を用意して、徐々に選択肢を選択していく毎に回答者の本音に近付いていく。
そんなふうにアンケートを構成出来たら理想的ですね。
もちろん自由に回答してもらう質問が悪いわけではありません。
回答を集めたい目的に応じ、必要なこともたくさんあります。
重要なのはその自由回答質問を差し込む場所によって全体のアンケート結果が変わる可能性があるということを十分に考慮する必要があるということです。
また「理由は何?」の例でいえば、前の質問でどの回答を選んだ人にも「理由は何?」と聞けば負担は平等です。
どの選択肢を選んで質問に回答しても負担は同じです。
アンケートの構成に注意を払うことで、回答者の負担による回答のばらつきを避けることもできるのです。
また選択肢の質問は回答を意図的に誘導することも出来てしまいます。
アンケートは本来「調査」が目的なはずですから、作成側の意図の排除にも注意を払いましょう。
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